平安物語=短編集=【完】



さらに、その翌年には若君、その二年後には二人目の姫君、さらにその二年後には若君がお生まれになり、大変栄えました。


「こんなに子に恵まれて、やはり私達は一緒になるべき運命だったのですね。」

と殿が仰り、お二人の睦まじさは衰えることを知りません。

こんなにたくさんのお子をお生みになっても御方様の若々しい可愛らしさは変わらず、ただそこに威厳と風格を備えられたのでした。

しかも、それでいて私達下々にもお優しい。

どうかこのお二人、及び四人のお子様のお幸せが、末永く続きますようにと願うばかりでございます。





― 民部の君 ―
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