平安物語=短編集=【完】



しばらくした頃、すっと几帳が動かされて

「登香殿女御、先ほどの頭中将の舞は見事でしたね?」

と、ふいにお声をかけられました。


「あ、はい…」

突然の事に驚いて、気の利いた返事も出来ません。

恥入りながら帝の方を見ると、その背後で、私の様子を見て薄ら笑む女房達が見えました。

おそらくは中宮様つきの女房なのでしょう。



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