平安物語=短編集=【完】



それ以降、大臣は五日に一度程度お訪ね下さるようになりました。

思っていたより随分と大切に扱って下さり、私は…これまで感じた事の無いような満たされた気持ちで日々を過ごしておりました。


「愛しい方だ…。」

「可愛らしい、ずっと抱きしめていたい。」

「離れていると気が気でないのですよ。」


耳元で甘い甘い言葉を囁かれ、身も心も溶けてしまいそうになるのです。


「好き…あなた……」


ほとんど離れない唇から言葉を紡げば、ますます強く抱きしめられ、殿の愛情を全身で感じる事になります。


「ん…」


好き
好き
あなた…



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