平安物語=短編集=【完】



その更衣と若宮に関しては、私が入内する前からのことなので特に何の感情も抱かなかったのです。

しかし…私が、入内して八年が経った頃。

懐妊の兆しも皆無で、何となく焦りを感じていた頃です。

宮家の出の女御が、若宮を産み奉ったのでした。



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