君といた日
芽生え
そして現実に

引き戻される

感じがした

「でん…なってる…よ」

微かに耳に

入ってきた音が

次第に大きくなっていく

「電話鳴っちゃってるよ~」

電話かぁ…

誰だろ

私は携帯を手に取り

相手が誰だか

確かめる

「李花か…」

そう言うと

通話ボタンを押す

「もしもし」

私がそう言うと

いきなり耳に

雑音が入ってきた

『もしもし紫!!!
アタシさぁ彼氏出来ちゃ
った!!』

え…マジっすか!!

あの李花が!!

「マジで!!顔見たい!!」

『超格好いいんだよ!!
ヤバイくらい!!』

嗚呼…

思い出した

李花って……

面食いだった

「良かったねぇ
頑張れ!!」

あまり彼氏君に

酷いこと

言っちゃ駄目だよ李花

『って紫ねぇ…人の
応援してるより
自分はどうなの!!
佐伯が好きなんじゃ
ないの!!』

え?何で

李花が知ってる?

「何で李花が
知ってるの??」

アタシ言ってないけど


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