君といた日
軽蔑
家に着いた

リビングに行くと

しーちゃんがいた

「どうだった!?」

やっぱりその話し

なんだよね

認めなきゃ

いけないんだよね

涙が出てきた

最近よくなく気がする

私はリビングを

飛び出した

そして玄関のドアを開け

走って出た

夕暮れになっていた

空はきっと

綺麗な真っ赤だよね

今のアタシには

灰色ぐらいにしか

見えない

下を見ていながら

歩いていたら

誰かとぶつかった

「ご、ゴメンなさい!!」

「紫?」

そう言われて

顔を上げると

時雨だった――。

「時雨かぁ
ぶつかったりして
ゴメンね」

その場をどうしても

逃げたくて

歩いて行こうとしたら

誰かに腕を掴まれた

「どうしたの?
何かあった?
ま、俺には関係ない
けどさぁ」

腕を掴んだのは

時雨―――。

そうやって言われるのが

嬉しかった

だけど本当のことを

話して

軽蔑されるのが

嫌だった――。
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