罪線シンドローム

夢と幻

……俺は生きていた。


目の前を炎に包まれながら、それを自らの最期と悟ったが、俺は生きていた。


腕に抱いた想いは、もう泡沫と消えていたのに……

俺も一緒に消えてしまおうと思っていたのに……


今も尚、この身体に魂を宿している。


それは“逃げ”だったのか、“生への憧れ”だったのか……それはまだ解らない。


その答えを探すため、俺は心を月光に鎮めた。


俺という屍は、

今日も歩く。


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