男×男!?
あたしが神楽の家によく行くのは、
実は物凄く心地いいから。
神楽にはバレたくないけど
朝起きたときとか
迎えに来てくれるとか
時々寝顔が見えたり、
そんな特権が凄く好きで愛しい。
「ん、……」
ほら、今だって………
神楽の起きる少し前に起きちゃって
瞼は重くて眠気も凄いのに、
目の前に
いつも隠れているおでこが見えたり、
普段なら絶対見せない無防備な寝顔を見たら、
眠気なんて吹っ飛んでしまう。
「(何で寝てるだけなのに
こんなに色気があるんだろ……)」
思わず伸ばす腕。
細い髪の毛に触れて、
少し熱を持った頬に触れる。
こんな時間が、
好きだったりする。
「ンっ……」
神楽が違和感を感じて目を開けた。
あたしは寝たフリをした。
「………1時間は寝たか……」
神楽の声がやたら耳に響く。
「ん〜…」
「ゴメン寒かったね」
そぅ言って
あたしを優しく抱き締めるから
あたしは寝たフリが止められない。