人形と歯車
「誰かにやらされてるって感じたな」



中井の家でコテンパンにやられた後、須藤は自動販売機のボタンに手をのばしながら言った。



「赤鬼でも入れときゃ…そんな言い訳も出来たかも」



と言いかけて佐藤は辞めた。



「わかってるよ。久家のことだろう?」



須藤が睨んだからだ。



「俺らで真相を明かそう。」



「なんで?もう辞めておこう。深入りする必要はないよ。」



コーラとお茶が落ちてくる。



「どうしても気になるんだよ」



コーラを手に取る須藤。



お茶を佐藤に投げる。


「…ぼくは反対だよ。正直な話。もう関わりたくない」



「…そうだよな。うん、そうだわ。」



須藤が笑った。



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