花火

『たっくん、おかえり。返事遅くなっちゃってごめんね。お父さんが今週一杯休みらしくて、もう少し実家にいなさいって。私も仕事ある、って言ったんだけど、有給使えばいいってきかなくて』
先ずは返事が来て一安心した。待っている間と言うのは繊細になるもので、事故や事件などの、有らぬ妄想を描かせる。
『そっか、ずっと連絡来ないから心配してたよ。で、いつ帰ってこるの？』
きっと、二日か三日くらいで帰ってくるだろうと思った。土曜日は久々のデートなのだ。