花火
なんで今まで気付かなかったのか。最近は滅多に使用することがなかった、いや、ここ何年も使用する必要がなかったので、すっかりその存在を忘れていた。公衆電話だ。公衆電話が何に役立つのか、それ自体ではなく、そこに必ず置かれている物が目的だった。電話帳。これで闇雲に探すことから、一気に的を絞って探すことが出来る。
早速電話ボックスに飛び込むと、分厚い電話帳の中から、木更津市の吉田性のページを開いた。目眩がする程の吉田が並ぶ中、一件一件電話帳と、地図を交互に見比べ、船溜まり近くの住所に絞り込んでいった。すると、条件に一致する吉田性は以外と少なく、二軒の候補が挙がっただけだった。しかもその内の一軒は、先程すでに訪れていた。ねずみ男から紹介された、堀船溜の吉田家だ。残るはあと一軒。一気に春香に近づいた。
早速電話ボックスに飛び込むと、分厚い電話帳の中から、木更津市の吉田性のページを開いた。目眩がする程の吉田が並ぶ中、一件一件電話帳と、地図を交互に見比べ、船溜まり近くの住所に絞り込んでいった。すると、条件に一致する吉田性は以外と少なく、二軒の候補が挙がっただけだった。しかもその内の一軒は、先程すでに訪れていた。ねずみ男から紹介された、堀船溜の吉田家だ。残るはあと一軒。一気に春香に近づいた。