花火
小さくほほ笑んだのだろう、確かにほほ笑んだのだろう。それなのに、口の端が少し持ち上がった様にしか見えなかった。それ以上言葉を発することなく、後ろを振り向くこともなく、黙って歩きだした。その背中にかける言葉も見つからず、黙ってその背中に続いた。
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