花火
扉がゆっくりと開かれた。そこから現れたのは春香だ。春香だよな?春香のはずだ。姉妹はいないと、お台場のデートの時に言っていた。それなのに、それなのに何でこんなにも疑ってしまうのだ。記憶の中の春香と、今扉を開き目の前に立っているハルカが、上手く結びつかなかった。なぜ?なぜだ、なぜそんなにも痩せ衰えているんだ?この二ヶ月の間に、何が起こったというのか。
「ごめんね、ついてきて」
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