花火
「たっくん、ペンギンは流石に飼えないよね?」
顎に手をあて、真剣な表情で聞いてくるのでビックリした。
水族館を出た後は観覧車に乗った。あまり乗り気ではなかった
「こんな大きい観覧車があるのに、乗らなかったら損するよ」そう言って、半ば強制的に乗せられた。観覧車の中で春香は「見て、お台場見えるよ。ディズニー近いんだね。小さいけど東京タワーも見えるよ」などと、はしゃぎにはしゃいでいた。そんな姿を見れただけでも、観覧車に乗ってよかったと思った。
夕暮れ時には、お台場より少し春香の地元に近くなった浜辺で夕陽を眺め、どうしても撮りたいとねだられて、プリクラを帰りに撮った。すぐに二人分に切り分けて渡してくれた。
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