神威異伝




「わっ!!」



突然の事に理緒は驚いたが、投げられたそれをちゃんと受け取った。


それは布に包まれた何かなのだが、見た目よりもずっしりと重い。



理緒が首を傾げる。



「おじいちゃん…?」
「……開けなさい」



賢雄はただそう言うだけで、応えない。


理緒が渋々その布をほどくと中からは……





使い込まれ、丁寧に磨かれている短刀が二十本程。


そして、銀が三十枚。




銀が一枚あれば、一ヶ月分の食糧が十分に買える。





目を点にした理緒が、口を開く。



「おじいちゃん、これ……」
「お前がもう少し大きくなってから、やろうと思っていた若い頃から儂が使っていた短刀と…少しばかりの気持ちじゃ」



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