恋愛スキル


ドキン……


ドキン……




ふに。


不意に両頬をつままれ、驚いて目を開けると、くすっと笑う先生と目があって……



「顔、強張ってる」


そう微笑み、先生は私の口角のあたりにそっと唇を当てた。



まるでボタンを押されたみたいに、その感触から体中に熱を感じて、私の頭はポーッとなった。


全意識が……



口元に集中しちゃう。




たった数秒の事なのに、時が止まったように永く感じて。


死ぬほど恥ずかしいし、鼓動も壊れてるように打ち続けているけど、


ずっとずっと……

このままでいられればいいのにと、

願っている私がいる。




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