木蓮の涙
「木蓮・・・話があるの」

少し散歩しながら話をしましょう

そう言うと春欄は木蓮を連れ出した

「何??春欄??」

春欄は言い出しずらそうに下を向いた

「私・・・ 燈夜様を
 愛しているの・・・・・」

そんな事は幼い頃から知っていた
なぜ今更こんな事を言うのだろう?


「私が今まで
 一身腐乱に
 頑張ってきたのは
 全て燈夜様のためなの

 彼の隣に立っても
 恥ずかしくない
 女性になるために
 努力を続けたわ
 
 神と人間なんて
 結ばれるはずがない・・・・
 分かっていても
 それでも諦めきれなかった
 
 だから少しでも近づけるように
 毎日毎日努力を重ねたわ
 燈夜様以外考えられないの

 だから・・・お願い木蓮
 あなたが身を引いて」

そう言うと木蓮の手をギュッと

握った・・・

「春欄どうしたの?」

何でそんな怖い顔で

私を見るの




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