コンビニラブ
「昨日はありがとう。」

「どーいたしまして。」

「あまりにも気が利くんでビックリ!」

「君が鈍感じゃなくて良かったです。」

「何してんの?」

「今、帰ってきたとこ。」

「ふーん。」

「なに?」

「あのさ、この前、吉野くんからテレビ貰ったって、」

「あ、あぁ。」

「機械取り付けるのとか得意なの?」

「機械って…」

「お願いがあるんだけど。」

「?」

「うちのも取り付けてくれる?」

「え。」

「ブルーレイをね、通販で買ったんだけど、商品だけが送られてきて…」

(お礼のついでか、お礼がついでか?)

「吉野くん、今留守みたいでさぁ。」

「(でた!…え!でも、あれ?)いいけど…俺、家に入って良いの?」

「…何言ってんの。じゃなきゃできないじゃん。」

「え、でも、」

「いまさら。クルマの中よりも広いことくらい、造りが同じなんだから知ってんでしょ!」

「…なら、いいけど。」

「…襲わないでね。」

「…。」


無言で鍵と携帯電話を取りにいき、
アンの後について階段を昇って行く伸治だった。
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