着せ替え人形
「すごい…何かのセットみたい」
祖父が大事にしていた小さな庭に近づくと、彼女は目を輝かせながら呟いた。
「ちゃんと桜もあるだろ?」
庭の中でも一際目立つ桜の木は、昔と変わらずにそびえ立っていた。
この地域は東京より少し暖かいので、俺の予想どおり花も満開。
「立派なお庭ですね」
「土地ならいくらでもあるからな。
さすが田舎だろ?」
「それを言うなら、私のうちも負けてませんよ?」
得意げにそう言う彼女を見たら、笑ってしまった。
たまに幼いんだよな〜…この子。