『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
「おい!
ちょっと待てよ!」
わ~!
やっぱり、ちょっと怖い系だ!
やばい!
逃げなきゃ!
振り向かずに、歩く速度を上げると、
その人は、腕を組むようにして、
あたしを振り向かせた。
ん?
なんだか、唇に軟らかいものが触れている気がするんですけど。
しかも、なんでこんな近い距離に、
この人の顔があるんでしょうか?
完全にフリーズした私。
「合格祝いな」
ちゅっ、という音とともに、離れていった熱。
くすりと笑われたその瞬間、
やっと何が起こったかを理解した。