『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
自分の浮かれ加減が憎い・・・。
数秒前の、浮かれた私よ、
もっと落ち着け・・。
「いつまで笑ってんのよ!」
悔しいけど、手も足も出やしない。
床にうずくまる陸渡の背中を
踏んづけて、高笑いする自分を想像して、ぐっと我慢。
やっとのことで、笑い終わった陸渡が
老人みたいに、よっこらしょって立ち上がった。
半眼で睨む私にもまったく動じる様子はない。
ふいに、陸渡の顔が近づき、掠めるように私の額に唇を寄せた。
「お前って、ほんと、かわいいよな。」
固まって、動けない私を残して、陸渡はさっさと部屋を出て行く。
私ったら、
何どきどきしてんだあああ!
馬鹿にされたような気がするのに、
なぜだか幸せな気分で、私は慌てて陸渡の後を追った。