『短編集』
マナは、あたしを見つけると、
そっと手招きした。
あぁ、今は、マナと話したくないな。
きっと、うまく笑えない。
それでも、
あたしはマナの方へ歩いていく。
すると、マナは、あたしにそっと、耳打ちした。
「あのね、あたし、今日は、先に帰るね。
タクミ君が、ナナに話があるって言うから。」
そう言うマナは、泣きそうな顔で笑っていて。
あたしは、マナが失恋したんだってわかった。
「マナ・・。」
かける言葉が見つからない。
「タクミ君には、好きな人がいるんだって。
続きは・・、タクミ君から聞いてね。
あたしのことは、気にしないでいいから。
あたしは、何があっても、ナナの親友だよ?
だから、ナナは、素直になってね。」