ピンチヒッター
携帯が鳴った

正太からのメールだ
『今どこ?』

『屋上、助けて!』
送信っと


「その曲、好きなのか?」

桜庭亮が真剣な顔で尋ねてきた

「好きっていうか、まあ、正太用にね」

「それって去年の甲子園の・・・・・・」

「うん、テーマ曲だよ」

正太が少しでも甲子園に近づけるように、ね

「お前って彼氏に尽くすタイプなんだな」

「な、彼氏じゃないよ!
あいつはただの幼馴染!」

「ふ~ん」

あたしをじっくり見てくる桜庭亮

「な、何?」


バァーン!
屋上の扉が凄い勢いで開いた

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