ガジュマルの木の下で
緑の記憶
19歳で高校を卒業、そして就職を切っ掛けに
親元を離れることになった

リゾートホテルのレストランに就職が決まっていた
実家から通おうと思うと、毎朝飛行機で2時間半。


「そんなに早起きは出来ないな…」

祥子は、真横を流れる雲を眺めながら、そんなことを呟いた。
頭の中で、もう一度
忘れ物をしていないかを確認して、終わった頃には睡魔に襲われた。

だめだ 眠ろう

僅かに残った意識の中で、スチュワーデス(今はそう呼ばない)のお姉さんが来るのに気が付いたけれど
飲み物よりも眠気が勝ち

深い眠りへと落ちて行った
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