プライド~3姉妹の恋~

喧嘩

「おぃ,喧嘩の女王はいるか?」


…3年生の男子か。


「よぉ,やる事分かってるよな?」

「はい。屋上来て下さいよ」


一応敬語使っておく。
今,怒らすような事言ったら教室で喧嘩する事になるからさ。
クラスの奴巻き込んでまで喧嘩したくないし。


偶に喧嘩の女王って呼ばれている私を倒したら
自分が一番上に立てると思って無謀にも喧嘩を申し込んでくる奴がいる。

出来るもんならしてみろやって感じだけど。


*


「先輩からどうぞ?」


私のモットーは,私から手を出さない。
喧嘩売って来たなら相手の人から手出してもらわなきゃ。

自分から手を出すのは馬路でキレた時だけ。


「手加減しねぇからな」

「はい」


手加減して欲しくねぇし。
やるなら全力でかかってきやがれ。


腕をボキボキ鳴らして私に近づいてくる先輩。


それで私が怖がるとでも思ってるんだか…。

恐くねぇ~し。


そして,喧嘩は始まった。
殴り合い蹴り合いばっかり。

結果はもちろん私の勝ち。


先輩,恐い顔してたけど案外弱っちかったな。


倒れ込む先輩をよそに屋上を後にした。
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