オカルト・カルテ
「何を言ってるんだよ。
いいことだからっていいやつが
しているとは限らないだろ?



…それに、この手紙…」



そう言って手紙をじっと見る。





「手紙?手紙がどうかしたの?」




「…なんでもないよ。
さ、行こう」



そう言って手を差し出される。




…え。



「い、いいよ悠ちゃん。
別に1人で歩けるし・・・」


子どもじゃないんだから。




それを言うと少し驚いた顔をした。





…変なこと言ったっけ。




「ったく、せっかく親切に
してやってんのにさぁ。


詩織はドジだから手を握ってないと
危ないだろ?」




「・・な、何それッ!
失礼なッ!別にこけたりしませんからっ!」



もうっ・・・!




なんなの、悠ちゃん!





…でも、いつもは手を差し出したりしないのに。




今日の悠ちゃん、
やっぱり、どこか変だな。
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