Princessの掟
そのネックレスはシルバーで女子物と同じ用に冠があるけど、ちょっと小さくてその隣に何も書いていないプレートがある。
「こちらのプレートには好きな言葉を彫ることができます。」
「じゃあこれをプレゼント用で。」
「かしこまりました。何の言葉を入れられますか?」
「じゃあ………。」
「ありがとうございました。」
お店を出る時にはお昼になっていた。
今日は一段と寒い。
「早く帰ろう。」
私は携帯を出して後藤さんに電話をかけた。
「もしもし。百合亜です。ええ、お願いします。…。…分かったわ。じゃあ。」
電話を切り私は空を見上げた。
今日も綺麗な青空。
「これから私がしようとすることって間違ってないよね?」
そう尋ねたけど空は私をみるだけ。