Princessの掟

脱出大作戦







壇上に司会者が出てきた。 



「えー、皆さん。お楽しみのところ非常に恐縮ですが、ここで第一次投票を行ないたいと思います。お手元のピンクの紙にティアラ者にふさわしいと思われる方のお名前をお書きください。」 



司会者の言葉で会場にいる男性がポケットなどから紙をだし、ペンで書き始めた。 



その光景を茉莉香はテラスの椅子から眺めていた。



パチンッ 



茉莉香が指を鳴らすとどこからともなく執事がやってきた。 



「あの子は今どうなっているの?」



「あの方でしたら、閉じ込めたお部屋におられますが。」



執事は静かに答えた。 



「そう、ならいいわ。…それよりさっきから優斗の姿が見えないわ。」



茉莉香は会場をぐるーと見渡した。 






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