【短編】花学園
「だから、なにもかも捨ててきたのに…」



とうとうその子の瞳から、大粒の涙が零れた。



「潤也に振られてから、ヤケクソになって作った彼氏も、反対する両親も…モデルの仕事だって、もうすぐ辞めるつもり。…こんなに思ってるのに、潤也のために、こんなにたくさんのもの捨ててきたのに…」




それから、朱音とゆう子は、たくさん泣いた。




あたし、どうすればいいかわからなくなった。だって、こんなカワイイ子が私の彼氏の元カノで、水裏のためだけに、こんなにたくさんのものを捨てて、ここまで来たんだよ?




たしかに、最初は『性格悪い子だなー』って思ってたけど、こんなにも…彼女のあたしよりも、水裏のことを思ってて…。



どうすればいいの?



わかんないよ。水裏……
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