君にティアラ
健吾は少しだけ目を丸くして。

それから手を強く握り返してくれて。

スゴく優しい表情をして。

そのまま身体を屈めて「果穂」、って小さくあたしの名前を読んだ。

あたしは近付く健吾の顔に素直に目を閉じて。

あたし達は初めてのキスをした。

そのキスは唐揚げの味に隠れて、優しくて甘い、恋の味がした。

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