君にティアラ
(負けられない)

正直、怖い、けど。

体育館裏。

またしてもあたしは5対1。

「あんたさぁ、何で試合なんか見に来てんの?」

小百合さんの第一声がそれだった。

トゲのある口調に胸がグッと来るけど。

「それは…」

「第一あんたさぁ、健吾には小百合がいるって分かってんだろ?」

あたしが言葉を返す前に別の女の子に言われる。

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