君にティアラ
「…そうやって泣かすの、まだオレじゃねぇんだな」

小さく首を振ったあたしの赤い目元を見て。
大宮健吾がポツリと呟いた。

その台詞にあたしは一気に赤面する。

何を言ったらいいのか、どんな顔をして良いのか分からない。

困惑してテーブルの下で指をモジモジと動かした。

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