目は口ほどにものをいう
詩集
題名「初恋」

それは
ほんの些細な出来事からだった
その些細な出来事が
私を変えた

趣味が一緒だった
好きな物もほとんど一緒だった
「気が合うね」と君が言った
その笑顔を見て
私は恋を知った

ほんの些細な出来事だ
けれどすごくうれしかった

今まで恋なんて知らなかった
こんなにいいものなんだって思わなかった

そして
こんなにつらいものだとも思わなかった

君に彼女がいることを知ったとき
信じることができなかった
目の前で君が
女子と話してた

――それは私じゃない

屋上で一人泣いた
私の初恋は終わった

ふと心の中に何かが芽生えた
それは
その女子に対する嫉妬だった。

でも
嫉妬からは何も生まれない

私は
自分の気持ちは
自分の中に入れておこうと決めた

――こうして私の初恋は終わった
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