「気合いれようぜ!」

すれ違い

ある日事件は起きたんだ



「おはよ!」

「おはよー!大智!今日おせーぞ!」

「ごめん!寝坊したんだー」




大智は俺を素通りして席に座る

大智の席は俺の前

なんだか気まずかった



「なあ!今回のテスト、いい点取れそうなんだー!」

「ほんま!?やったやん!中津最近絶好調やんけ!」

「前は1桁やったしなぁー」

「うるせーなー!1年の時の話だろ!」

「あはははは」




俺は今日の授業の宿題をやろうと思い

机からノートと教科書を出す



教科書を開いた瞬間

びっくりして力がぬけた



バサバサッ


俺の机の下に落ちた教科書は

みんなに俺の立場を見せ付けるように落ちている



それを大智が拾う

そしてページを何ページかめくって・・・


バンッッッ


思い切り教科書を机にたたきつけた



「誰だよ。こんなことしたの」



みんなの視線が俺の教科書へと集まる

そこには、マーカーで書かれた悪口

俺こんなんやられたの初めてだ

黙っているみんなに大智が強く言った
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