タイムマシーン

夏の別れ

ミーンミンミンミンミン・・・


鳴りやまない夏の音に

書き消されそうな声。


「別れよう」


樹衣斗(きいと)は、下を向き
額の汗を拭って

もう一度、私を見た。


真っ直ぐないつもの目。


この目で告白したくせに
この目に別れを告げられて・・・


私は、ギュッと体に力を入れて
クチを開いた
< 2 / 7 >

この作品をシェア

pagetop