only one


「そっか..本当に悪かった。
マツも心配いらねぇから..
しばらく誰もマツに触れることはできねぇんだ。
見ただろ?
あのバチバチーッッって光で人を寄せ付けない姿を。
キスなんて出来っこねぇよ。」


急に元気を取り戻してディアスはペラペラと話し出した。


落ち込んだり元気になったり忙しいディアス。



すごくすごく悲しかったし

すごくすごく怒ってたのに


なんだか拍子抜けしちゃって私もすっかりディアスのペースに乗せられていたんだ。


跪くディアスが差し出す手に自分の手を重ねると彼はサッと立って私の腰に腕を回した。


無駄のないその動きに私は抵抗するのも忘れて彼のエスコートに身を預けたんだ。



「ね、ひとつだけ聞いてもいい?」


「俺が応えれることなら何でも・・」


「抜き取られた記憶はどうなるの?
預かるってどうやって?」


「その質問の答えは今から向かう場所で話してやる。」


ディアスはそう言うと歩き出した。

私をしっかりとエスコートしたままゆっくりと足を進めたんだ。


向かう先はわからない。

でも私はディアスを信じて着いていくしかないんだよね?


マツも知ってるディアス。


悪い人じゃないよね?




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