君と生きる【実話】


「どこ行きたい?」


「どこでもいーよ」


お決まりの会話を交わしながら、男はミラー越しに瑠奈を見る


そんな視線に気づきながらも、窓の外を眺めていた


夏も終わりに近づき、少し肌寒くなった夜


「とりあえず飲みでいい?」


「いーよ」


「宅と外、どっちがいい?」


「まかせるよ」


「じゃあ俺んち向かうわ」


‥だろうと思った


正直、どーせSEXするために飲むなら、めんどくさいから初めから家でいい


性欲を満たしたい男と

ぬくもりが欲しい女


愛がない男女の方程式なんて、そんなもんでしょ?



愛がないSEXなんて何百回もしたけど


残るのは虚しさだけ



それでも、その間のぬくもりだけを求めるの




何もかも忘れるために‥





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