ときどき阿修羅!!
 呆然と立ちすくむ私の前で、リセさんはこれまた慣れた手つきで片付けを始める。

「あーあ。だから入りたくなかったんだよなあ。
唯ちゃん、これ、あの棚の上に置いてくれる?」

 リセさんがそう言って手渡したものは、なんと電話。
 それも「固定電話」という名称から、固定されていなければいけないほうの。

 なんで固定電話が床でひっくり返ってるんですか!?

 ある意味、神業としか思えない。

「り、リセさん……タマキさんって所謂……」

「典型的な片付けられない人。
というか、あいつ、生活能力ゼロだから」

 肌掛けが練乳で滴ったってくだりから、なんとなくおかしいなぁって思ってたけど。

 うん。頷けちゃう。

 これだったら、肌掛けも練乳で滴る!!

「唯ちゃんが、弟子になってくれるって言ってくれて助かるよ。
3日でこれだから」

 3日!?
 3日でこの状態!?

 リセさんは、そう苦笑いしながら、テレビから這い出てくるホラー映画の怖いお姉さんをモチーフにしたとしか思えない日本人形を棚の上のガラスケースに収めた。

 とりあえず、日本人形がガラスケースから飛び出して花瓶に突き刺さった経緯を誰か教えて。


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