俺だけの愛しい妹
「菊地、お前メアド教えて」
クラスの男子が、あたしに言った。
「え?別にいいけど」
断る理由もなく、あたしはメアドを教えた。
「さんきゅー。今日メールするわ」
「うん!」
男子は教室から出て行った。
「結菜モテるねー」
「芽衣ちゃん」
モテる?
あたしが??
「なんで?そんなことないと思うけど」
「だって、結菜これで何人目?メアド聞かれたの」
「え?皆も普通に聞かれてるでしょ??」
そう言ったあたしを見て、芽衣ちゃんは大きくため息をついた。
「ほんと、鈍感ね」
どういうこと?
あたしは理解できなかった。