生徒会長とゆかいな仲間達
そして、雄大は伊吹に言った。
「森園、佐久良と御嶽に連絡しとけ。俺は先に行く。」
「えっ。ちょっと………。」
雄大は伊吹の言葉に聞き耳を持たず走り出していた。

なんで俺走ってんだ?
必死になってんだ?

雄大は自分でも分からないまま本能に身を任せて走っている。
ありえないぐらい速いスピードで公園まで着いた。

そういえば、ここで本条とそのツレの話を聞いたっけなぁ。

雄大はその時を思い出しながら、拳に力を入れた。
そして、目の前にある倉庫へ歩き出した。



「仙道寺の居場所わかったって!!?」
和来と隆が走って生徒会室に入って来た。
「はいです。今戸塚の馬鹿が一人で向かってるです。」
「雄大一人で?」
伊吹の言葉を聞いて無表情でびっくりする隆。
「そうです。思考が馬鹿なんです。だからすぐに私達も向かうです。」
そして伊吹は二人の返答を待たずに走り出した。
「んよぉぉぉし!!馬鹿雄大のためにも仙道寺のためにも、早く行ってやるぞぉぉ!!」
「俺も、ちょっとやる気だすか。」
そう言って、二人共走り出した。
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