初恋
出会いⅡ
次の日、わたしはさっそく合唱部に入部届けをだしにいった。

はるかに連れられて、大きなホールみたいなところについた。

「ここが、合唱部の練習場所だよ。」

そこは大きな部屋にピアノだけあって、とても静かなところだった。

すると、そこに大勢の人々が入ってきた。

はるかによると、合唱部の部員のほとんどは女子で、男子は4,5人しかいないらしい。なかで3年生の笠井画(かさい がく)という人はすごい人気らしいとか。
なにしろ笠井画めあてで合唱部に入った人も、多いらしい・・・


くだらない。
かりんは内心そんなことを思っていた。


すると、はるかとかりんの方に近づいてくる、5人の女子がいた。
みんな上級生らしい・・・

「あなたが中川香梨??」

「はい・・・」

いかにも怖いオーラを出している、人たちだ。
はるかなんて後ずさりしている。

そのひとたちはわたしのことを品定めするかのように見ている。
イライラしてきたわたしは、

「何か用ですか?」

言ってしまった。
はるかはびっくりして顔が硬直している。

「生意気な子ね。ヨコハマから来たからっていばってんじゃないわよ。」


それだけ言うと、5人のひとたちは去って行った。

「かりん!!なんてこと言ってんの!!今のひとたちは3年生で笠井画のガードマンみたいな人たちなの。下級生はみんな近づかないようにしてるの。」

「そうだったんだ~でもあのひとたちが悪いんだよ!!
人を品定めするかのように睨みつけて!!」

「そういう人たちなんだよ。たぶんこれでかりん、あのひとたちに、
目つけられちゃったと思う・・・」

「なに言ってんの!!あんなやつら気にしなければいいだけじゃん!」


するとそこに、またまた人が近づいてきた。
今度は男子だ。
はるかが興奮気味に言った。

「あれが、がく先輩だよ!!こっちに近づいてくる!!!」

笠井画が言った。

「君が中川香梨ちゃん?」

この学校はそんなに転校生が珍しいのか??

「はい、そうですけど・・・」

「俺、笠井画!!ガクって呼んでいいよ。よろしくな!!」

そう言って、ガクは去って行った。


晴香が言った。
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