*。俺様な吸血鬼。*


「ん、月が来てくれたからもう大丈夫。」


そう言って無理に笑顔を見せた。

その瞬間月に抱きしめられた。


「今度こんなことしてみろ、二度と人の前歩けないようにしてやるよ。」


月は男二人に向かって威嚇するように言い放った。

男二人はそれから逃げていった。




「なんで俺のこと頼んねぇの?」


「えっと…。」


「ホントは結構前からなんか楠にされてたんだろ。」


「そ、それは…。」


「なんで俺に言わなかったんだよ。」


「……。」


「はぁ、もういい。」


月はそう言って一人で先に歩いていく。


「あ、待って!」


それでも月は立ち止まろうとはしてくれない。





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