-月の果てreplay story-


──…そうよ、そうだわ。


"あの子"さえいなければ、

お父様やお母様に愛されるのは私なの。


もう私は、1人でいなくてもいい。

みんなが私を愛してくれる。


私が、望んでいた世界──…


だからそのためにあの子、

"ソフィ"がいなくなればいいの──…


だけど──…


「───…いなくなるって、どういうことなのかしら?」


ソフィのその問いに男は、



「君は、なにも知らなくていい──…。なにも考えなくていいんだよ」

と妖艶に笑うだけだった。


「どうしてなのかしら?」


「君が、君でいたいのならば、ね」


そう言った男を

ソフィは忘れられそうになかった。
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