絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
焦る気持ちとは裏腹に、なかなかその場から足が動かない。
まるで、あの運転手があたしの事を縛っているかのように。
やがて、校舎の方を向いていた岬サマファンも異変に気付き、あたしに近付いて来る運転手の事をジっと見つめ始めた。
「百瀬琴弥様、ですよね?」
「は…?」
運転手にいきなり話し掛けられ、思わずあたしは困惑の声を出してしまった。
あたし達を見る岬サマファンの目が…痛い。
…というか、なんであたしの名前を知ってるの?
そして、何故に「サマ」付け?
「お迎えに上がりました、琴弥様」
.