絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
静まり返る二人きりの車内。
何故か笹山さんは黙ったまま。
この空間に耐え兼ねたあたしは、思い切って笹山さんに聞いてみる事にした。
「あの…なんであたしを助手席に…?」
「申し訳ございません。
お気に召しませんでしたか?」
ハンドルを握って運転しながら眉を下げた笹山さん。
その姿は、車内に取り付けてあるミラーからも確認出来た。
笹山さんを誤解させてしまったらしいあたしは、咄嗟に訂正する。
「いえ、そういう事ではなくて。
少し疑問に思ったんです。
…なんで今日は助手席なのかな?って」
シートベルトを握りしめながら俯き加減で問い掛ける。
なんだろう。
この後ろめたい気持ちは。
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