絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
静まり返るリビングに響く声。
岬サマは前髪をかきあげると、あたしを見ずにフローリングの床に視線を落とした。
「…学校に笹山が乱入して来てよ。
俺らのクラスはホームルーム中だったんだけど、そんなの関係なしに拉致られて、ここに連れて来られた」
「…さすが、笹山さん」
無鉄砲な笹山さんの行動にあたしは苦笑いを零した。
薄々気付いてたけど、笹山さんも意外と頑固だよなあ。
一回決めた事は絶対に曲げないというか、何というか…。
「でよ…お前に謝れって何回も怒鳴られた」
「…えっ?」
思いがけない岬サマの言葉に、あたしの頭は勢いよく回転し始めた。
…笹山さんがここに岬サマを連れて来たのは、あたしの心情を察していたから?
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