マイ スペシャル デイ
勝手に涙が出てきて
止まらんくなって
無性に作くんが恋しくなって


会いたい。

他の人なんかに
取られたくないねん


「作…くん……」

涙声を振りしぼる様に出した

もう作くんの名前呼ぶのは最後や。

って決めて。


ピーンポーン!

―――びくっ!
誰やねん。
こんな時間に。

ピーンポーン!
―――何やねん
しつこいっちゃうねん

ピーンポーン!
―――うるさい!
今出るわ!

涙を無理矢理止め
イライラしながら
ドアを開けた

「はい、なんですかっ!?」

…えっ?
目の前に立つのは
私の大好きな人。

「作…くん?」

スーツに髪をきっちりセットした
見た事のない作くん

「出んの遅いわ。3:10分になっちゃったやんか」

「…どうゆう事?」

「3月9日の3時9分に出て来て欲しかった。」

「何やねん?」

「出るの遅い罰や、自分で考えてみ?ゴロ合わせればすぐ分かるから」

ゴロ合わせ?


3.9 3:9?

3 9 3 9

3 さ 9 く
3 み 9 く


…あっそっか!

「39(さく)と39(みく)?」

「そーそー。さくとみく。凄いやろ?」

「気付かへんかったわ!」

「ホンマは3月9日の3時9分にさくみくで結婚して下さい。
ってビシッて決めたかったんやけど3月9日の3時10分になっちゃったわ、さくとさとうになっちゃったけど…」

「……え?」

「最近仕事ばっかで早く帰っちゃったりしてゴメンね。
今日の事考えたら、ずっと前から緊張してて…。上手く伝えられるか分かんないねんけど。改めて言います…。みく、俺はお前が大好きです。結婚して下さい。」

今度はハッピーエンドの
ドラマみたいに
指輪をパカっと開けた作くん

高そうな指輪。

仕事頑張って…お金貯めてくれたんやろ?

え?……返事?

当たり前やん

「私も大大大好きです。宜しくお願いします!」

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