彼は私の子供です。




「お金にはだらしないかもね、話聞いてるだけだと。でも沙知をちゃんと好きなんだと思うよ。先のことはわからないけど、大事にしてると思う」






アヤにそう言われて。



少し安心したし、ちょっと自信に繋がった。






だから、やっぱり彼女のことはあまり考えないようにした。



私が意見したってどうにもならないってわかってたはずなのに。





私は欲張りになってきたんだと思う。






沙知は俺のもの





ってたかちゃんが言うように。





私も






たかちゃんは私のもの






って。






ブレーキをかけなきゃダメって言い聞かせるようになった。





だって、やっぱり私は一番じゃないし。





例え、たかちゃんのなかで私が一番だったとしても。





かたちとして、私は一番になりたい。





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