ケンカ上等☆不良校上々↑↑
そんなことより、質問に答えなきゃ。
アキちゃんも一緒だけど、あまり言いたくない。
知らぬ間に仲良くなってるんだもん。
翼とアキちゃん。
『みくる?』
「え、あ、……2人」
じゃないのに。
とっさに口から零れたのは嘘だった。
「つばっちゃん?
アキだよぉー」
俯いてたら、ひょこっと、ケータイを奪われ。
「アキちゃ───」
振り返った瞬間。
べーっと舌を出してから、また背を向けてしまったアキちゃん。
今、あたし嘘つこうとしたよね?
2人って言って、続き言うの止めちゃった。
なに考えてるんだろ。
最低じゃん。
アキちゃんは大切な友達なのに。
「つばっちゃん、今年の冬は彼女つくる予定ー?」
そんな話を普通にできるアキちゃんが羨ましい。
「じゃあ、イベントの日は空けといてね」
あたしは、その楽しそうに喋る背中を見ているだけ。
「翼が本気で恋愛なんてするんかねぇ〜」
いつの間にか、隣へ移動してきた芽咲の言葉に、首を傾げた。