ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「ていうか、話進まないからケンカは外でやれぇー」
太陽の背中を押して、歩夢の腕を掴んで立たせて。
「どうせ説明の邪魔だから、どっかいって」
「邪魔?オレなんも邪魔してなくない?」
「怪我人に無理矢理ケンカさせるんスか?」
次から次へと反論する2人を、芽咲は半ば強制的に部屋から退出させた。
バタンと扉が閉まって、継いで聞こえてくるため息。
「まったく、これだから精神年齢が低いヤツは……」
扉に片手を当てて、疲れたと言うように芽咲が小さく呟く。
そんな呟きさえも耳に入るくらい、一気に静まってしまった部屋。
まるで、さっきとは別の場所にいるみたい。
あたしは気まずさを感じて口を閉ざしたまま。
「ほんっと、びっくりしちゃったよぉ」
その静けさを消すように芽咲が最初に話し始めた。
ちょこんとテーブルを挟んだ向かい側のソファーに座って。
「いくら待っても、みーんな来ないんだもん」